行ったことのない土地を旅行先に選ぶとき、旅人は往々にしてそこの安全性を考えない、ということがあります。休みの日に犯罪の犠牲者になりたいなどと思う人はいませんよね。。もちろん日本は安全な場所ではありますが、離島の状況はどうでしょうか。ここでは、八丈島の状況を数字と併せて見ていきます。
交通違反
このサイズの離島で交通渋滞が起こることはまずありませんが、交通違反はまれに起こります。最も一般的な交通手段が車であるため、かなりのご高齢の方々も運転をされているのです。2018年のデータによると、人口7490人(4317世帯)に対して、8439台の車が登録されているので、1人あたり1台以上、1世帯あたりほぼ2台の車があることが分かります(もちろん、その内のかなりの台数がレンタカーであったり、企業のものであったりすることは考慮する必要がありますが)。
交通違反の統計データは次のとおり:
過去14年間のデータ上、交通違反の中央値は102であり、これは3~4日ごとに1件の発生という頻度にあたることが分かっています。こうした情報は、たしかに安全性向上についての様々なアイディアをもたらす可能性がありますが、毎年10万人以上の観光客が島を訪れていることを忘れてはいけません。残念ながらこれらのデータは、月ごとのものではありませんし、加害者が島民かそれ以外かといったことも分かりません。唯一、付け加えられるとすれば、飲酒運転についてです。
飲んでも運転に影響は出ない、と考える人もいますが、アルコールの影響が出ている中での運転はとても危険なものです。飲酒運転は絶対に止めましょう。
犯罪
犯罪がほとんど存在しない理由は、八丈島が離島であり、逃亡が難しいという事実に起因するのかも知れません。ここで起きた事件の内、特に話題になったものは、2013年11月27日、千葉県で女性を刺殺した後、船で本土から逃亡を図った男性の逮捕劇です。警察は男性が船に乗ったことを知ると、ヘリコプターを使って八丈島へ先回りし、翌日朝、港でその到着を待つことで犯人を捕まえたのです。その後、犯人は本土へ護送されていきました。
この事件は、犯人が逮捕されたこと以外に島との関係はありませんでしたが、多くのメディアの注目を集め、そしていまでも度々、地元の人々の話題に挙がります。
島内の犯罪数統計データは次のとおり:
注:交通違反同様に、上表の「その他」では詳細が明確にされていないため、正確な罪状
等は不明です。参考までにご覧ください。
際立って件数の少ない2017年を除けば、結果は横ばいになっており、直近10年間では年間28件という中央値を示しています。これは1ヶ月あたり2件ちょっと、2週間あたりおよそ1件(最も多いものは盗難事件)という数字になります。旅行者の流れやイベントの規模等を考慮すると、この結果は素晴らしいものと言えるでしょう。
少年犯罪の件数の少なさはすばらしく、2011年以降の犯罪は報告されておりません。
まとめ
八丈島には誇るべきことが多くありますが、安全性の高さはその内の1つです。絶対に犯罪が起こらないとは言えませんが、誰にとっても安全な環境であることがデータ上では裏付けられており、そうした事故に遭う可能性は低いと言えるでしょう。特に犯罪発生件数の少なかった2017年のデータでは、島内の状況が改善傾向にあり、いつの日か八丈島が犯罪のない島となる可能性を示唆しているのではないでしょうか。
良いお旅を!
八丈島101
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