ホタル観賞は老若男女問わず楽しめる夏の人気イベントの1つですが、観光で来た方が光るホタルを見つけるには、とても運がよいか、もしくは、地元の人にどこにいるか案内してもらう必要がありますね。この素敵な生き物に会ってみたい方は、ぜひ本記事をご一読ください!
八丈島に生息するホタルの由来
世界中では約2000もの種類がいるとされるホタルですが、日本においてはその内の45種類(ヘイケボタル、ゲンジボタル、ヒメボタルが代表的)が生息するとされています。八丈島においては、ヘイケボタルとゲンジボタルの2種類だけが生息しています。
・大正13(1924)年に持丸ひこ氏と石井とく氏が、神奈川県からヘイケボタル
を持ち帰り、島内に放虫しました。
・鴨川ホタル水路には昭和40(1965)年頃に東海汽船㈱が放虫し、定着しました。
・安川では、平成6(1994)年に町の人たちにより放虫され定着しました。
近年、鴨川沿いの一部区域(ホタル水路)が、ホタルの生息地として整備されておりますので、ご興味あればぜひお越しください。
ホタルの生活環
幼虫:6月頃
岩や苔に生み出された卵から孵化し、水の中に移動します。生まれたばかりの体長は5㎜程です。幼虫の段階では水中でカワニナ等の巻貝をエサとして大きくなり、4~6回の脱皮を行います。
蛹:翌年5月頃
陸上に移動し苔の中や柔らかい土の中に潜り、蛹になります(この時期から光り始めます)。エサがあまり捕れず大きくなれなかった幼虫はもう1年水中で過ごし、翌年に上陸
することもあります。
成虫:6月~8月
蛹の状態から羽化し、飛び立ちます。成虫になった後は草木の露を飲むだけでエサは取りません。また、この時期に雄と雌が出会い、交尾を行います。雌は、産卵(ゲンジボタルは500~1000個、ヘイケボタルは50~100個)し、1ヶ月の後、幼虫が生まれ、そうして繁殖サイクルは続いていきます。
島内ホタル観賞
右の地図を鑑賞のガイドラインとしてお使いください。オレンジ色の川沿いの小道は、歩行者と車で譲り合っていただきますが、水路が暗くなってくると運転が危険になってきますので、19時以降は白で囲まれた駐車場をお使いいただき、運転をお控えいただくことをお勧めします。
ホタル観賞
いつ:5月下旬~7月下旬の夕方~夜にかけて
どこ:ホタル水路
持ち物:懐中電灯(以下マナーの項目をチェック)、汚れてもよい靴、虫よけ
ホタルは、雨が降った後の暑い日で、風が弱く、月が隠れている暗い夜に、最も活動的になるので、覚えておきましょう。
マナー
捕まえない
ホタルの成虫は体長1㎝ほどで、その寿命はせいぜい数週間しかありません。触れるという行為は、強いストレスを与えるため、ただでさえ短い寿命をさらに縮めてしまいます。
カメラのフラッシュを含め、強い発光を伴う機器を使わない
ホタルは光に対して繊細で、強い光によって生じるパニックでは死んでしまう可能性もあります。発光を伴う機器を使用する際は、足元付近の使用に限定してください。
ホタルを集める
ウィンカーやハザードの点灯、もしくは、それに似た方法でホタルを集めることは控えるべきですが、赤い光はストレスが少ないとされているため、発光を伴う機器は、赤いセロファンで覆ったりなどして光を赤っぽくしておくことがベストです。
覚えておくこと
これらの鑑賞マナーは、みなさんがホタル観賞を楽しむために必要なことであり、かよわいこの生き物を守ることにもつながりますので、必ず守りましょう。
ホタル水路の日中の様子
日中は水路の様子に気になる方々は是非以下の写真ご覧ください。
良いお旅を!
八丈島101
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